【逆境に強い自分になる】アドラー心理学が教える「レジリエンスを高める」ための3つのステップ

はじめに：心がポキリと折れそうになった、あなたへ

最近、心がポキリと折れそうになった経験は、ありませんか？

• 鳴り止まない仕事の通知に、一人だけ取り残されたような焦りを感じる夜 。
• 良かれと思ってしたことが裏目に出てしまい、人間関係がギクシャクしてしまった時 。
• 「もっとできるはずなのに」という理想と、思うようにいかない現実とのギャップに、ため息がこぼれる瞬間 。

「どうして自分だけが、こんなに辛いんだろう」
「あの人のように、もっと強く、しなやかに生きられたら…」

もしあなたが今、そんな風に感じているとしたら、この記事はきっと、あなたのためのものです 。

この記事では、逆境を乗り越え、しなやかに生きるための力「レジリエンス」を高める方法についてお話していきます。

私たちはこれまで、法人様や個人の皆様に、アドラー心理学に基づいたカウンセリングや研修を提供し、「人が自身や周りの人を勇気づける術を見出し、生きやすく幸せを感じていただく」サポートをしてきました。

この記事は、

• 仕事や人間関係のストレスで、心が疲れ切っている
• 失敗を引きずってしまい、なかなか立ち直れない
• もっと打たれ強く、ポジティブになりたい

という方にとって、非常に重要な内容です。ぜひ最後まで読んで、あなたの人生を変えるヒントを掴んでくださいね。

そもそも「レジリエンス」とは？折れない心は技術です

まず大事なことをお伝えします。
「レジリエンス」とは、日本語で「心の回復力」や「復元力」と訳される言葉です 。

まるでクッションのように、ストレスで心がへこんでも、自然に元の形に戻ろうとする力のことです 。あるいは、強い風が吹いてもポキッと折れずにしなって受け流し、風が止めばまた元の姿に戻る「竹」のようなイメージです 。

そして最も重要なのは、このレジリエンスは一部の特別な人だけが持つ才能ではない、ということです 。

自転車の乗り方と同じように、誰でもトレーニングによって身につけることができる「技術」なのです 。

この記事では、その技術を身につけるための具体的な3つのステップを、私たちが最近出版したKindle書籍『アドラー心理学が教える しなやかな心の育て方』の主人公「健太」の物語を交えながら、分かりやすく解説していきます。

レジリエンスを高める第1のステップ：「自分をまるごと受け入れる」

【60点の自分にOKを出そう】
レジリエンスを高めるための最初のステップ、それは「自己受容」です。
これは、100点満点中の60点の自分に対して、「いや、私は100点だ！」と思い込もうとする「自己肯定」とは少し違います 。自己受容とは、まず

「そうか、今の自分は60点なんだな」

と、ありのままの自分を認めてあげることです 。

あなたの課題：完璧な「樫の木」という呪い

あなたは、自分の中に「こうあるべきだ」という厳しいルールブックを持っていませんか？

「リーダーたるもの、常に強く完璧でなければならない」
「一度決めたことは、絶対にやり遂げなければならない」
「失敗は、許されない」

これらは一見、あなたを成長させてくれる力のように思えます。しかし、このルールブックが厳しすぎると、ルール通りにできない自分を許せず、どんどん苦しくなってしまいます 。

「自己肯定」ではなく「自己受容」から始める

60点の自分を認めたら、成長が止まってしまうのでは？と不安に思うかもしれません 。

しかし、実は逆なんです。

0点の自分から100点を目指すのは絶望的ですが、
60点の自分を認め、そこから61点を目指すのは、現実的で希望が持てるように感じませんか？

自己受容は、諦めではなく、
前に進むための最も重要なスタートラインに立つための行為なのです 。

健太を変えた「できたことノート」

物語の主人公 健太も、完璧主義の呪いに苦しんでいました 。
そんな彼が変わるきっかけとなったのが、カウンセラーに勧められた「できたことノート」です 。

これは、一日を終える前に、今日できたことをどんなに小さなことでもいいので3つ書き出す、というシンプルな習慣です 。

朝、ちゃんと起きられた
同僚に「ありがとう」と言えた
夜、家族の作ったご飯を「おいしい」と言えた

こんな些細なことでも、書き出すことで「自分は何もできていないわけじゃない」と気づき、少しずつ自分を認められるようになっていきました 。

あなたも今日から「できたことノート」を始めてみませんか？

大切なのは、ハードルをうんと低くすることです 。
「朝、時間通りに起きられた」
「昼ごはんを残さず食べた」
それで十分です。

できていない自分ではなく、
できている自分に光を当てる癖をつけること 。
それが自己受容への第一歩です。

レジリエンスを高める第2のステップ：「思考を切り替える」

「なぜ？」から「どうする？」へ

第2のステップは、思考のスイッチを切り替えることです。
具体的には、過去の原因を探す「なぜ？」という問いをやめ、
未来の目的を考える「どうする？」「何のために？」という問いに切り替えるのです 。

あなたの課題：過去という名の袋小路

大きな失敗をした時、私たちの思考は
「なぜ、あんなことになってしまったんだろう」
と、過去の原因探しに囚われがちです。

しかし、アドラー心理学ではこれを「原因論」と呼び、私たちを無力にしてしまう罠だと考えます 。

なぜなら、過去は誰にも変えられないからです 。過去の原因が今の自分を作っているのだとしたら、私たちは過去の奴隷でいるしかありません 。

解決策：過去を「教科書」に変える魔法の質問

そこでアドラー心理学では、
「人は、未来の目的に向かって生きている」と考える「目的論」を提案します 。

この視点に立つと、過去の失敗はあなたを縛る呪縛ではなく、
未来を照らすための貴重な「教科書」に変わります 。

「なぜ失敗したのか」と自分を責める代わりに、
「次に成功するためには、あの失敗から何を学べるだろうか」
と問いの形を変えてみるのです 。

健太がチームを救った「未来への問いかけ」

健太は、プロジェクトの再始動ミーティングで、あるメンバーから過去の判断ミスを責められました 。チームの空気は一気に重くなります 。

そこで健太は、原因探しを続ける代わりに、チームにこう問いかけました。

「最高の企画を完成させることができたとしたら、僕たちはクライアントにどんな価値を提供できるでしょう？」

この未来志向の問いは、メンバーの思考を過去から未来へと切り替え、議論は驚くほど建設的なものに変わっていったのです 。

「この経験から何を学べるか？」と自問する

あなたが今、何らかの困難に直面しているなら、自分にこう問いかけてみてください。

「この経験から何を学べるか？」

この問いは、あなたを過去の呪縛から解き放ち、未来へ向かうための最初の、そして最も重要な一歩となるはずです 。

レジリエンスを高める第3のステップ：「仲間を信頼し、貢献する」

すべての悩みを消す「課題の分離」と「共同体感覚」

最後のステップは、人間関係の悩みを軽くする最強のスキルです。

それは、
「これは誰の課題なのか？」という境界線をはっきりと引く「課題の分離」 と、

「自分は仲間の役に立っている」と感じられる「共同体感覚」 を育むことです。

あなたの課題：人間関係の悩みと「承認欲求」

言うことを聞かない部下や、過干渉な上司にイライラしてしまう 。

「周りから認められたい」
「すごいと思われたい」
という気持ち（承認欲求）が強く、他人の評価に一喜一憂してしまう 。

アドラー心理学では、こうした対人関係の悩みは、
他人の課題に土足で踏み込むこと、あるいは自分の課題に踏み込まれることから生じると考えます 。

解決策：他人の課題に踏み込まない勇気と、見返りを求めない「貢献感」

まず、「その選択によってもたらされる結末を、最終的に引き受けるのは誰か？」
と考え、自分の課題と他人の課題を分離します 。
他人の課題には介入せず、ただ自分の課題に集中するのです。

そして、承認を求めるのではなく、
「自分は、この共同体の役に立っている」
という「貢献感」そのものに喜びを見出すこと 。

「ここにいていいんだ」という絶対的な安心感は、この貢献感によってのみ得られるのです 。

健太とチームを変えた「サンクス・ボード」

健太は、チーム内に「サンクス・ボード」というコルクボードを設置しました 。

ルールは簡単。
「仲間に『ありがとう』と思った時、その気持ちを付箋に書いてボードに貼る」 。

このボードは、これまで「当たり前」として見過ごされてきた小さな「貢献」を可視化しました 。メンバーは、自分がいかに多くの仲間に支えられているかを実感し、チームの信頼関係は劇的に高まったのです 。

身近な人に「ありがとう」を具体的に伝えてみる

今日、あなたの周りの誰かがしてくれた「当たり前のこと」に目を向けてみましょう。
そして、「〇〇してくれてありがとう。すごく助かったよ」と、具体的な貢献内容と、感謝の気持ち（Iメッセージ）を伝えてみてください 。

その小さな一言が、あなたと、あなたの共同体を温かく照らす光になります。

あなたの「しなやかな心」を育む旅を、独りにしないために

「頭では分かったけれど、明日になればまた元の自分に戻ってしまいそう…」
「健太のように、自分一人で実践できる自信がない…」

ここまで読んでくださったあなたは、きっとそんな不安を感じているかもしれませんね。
その不安は、ごく自然で当たり前の反応です 。

健太が一人では立ち上がれなかったように、
あなたも決して一人で戦う必要はありません 。

今回ご紹介した内容は、私たちが新たに出版したKindle書籍『アドラー心理学が教える しなやかな心の育て方』で、さらに詳しく、物語を通して体感的に学ぶことができます。

この本は、単なるノウハウの解説書ではありません 。あなたと同じように悩み、自信を失いかけた一人のリーダー「健太」が、カウンセラーとの対話を通して自らの力で立ち上がり、しなやかな心を取り戻していく物語です 。

物語を読み終える頃には、健太の成長を通して、あなた自身の「しなやかな心」の育て方をきっと体感しているはずです 。

そして、私たちベイリーズハッピーレシピは、あなたのその震える一歩を独りにしないために、特別なサポートをご用意しています 。

▼健太の全ストーリーはこちらから！

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